Oryzae株式会社
代表取締役社長
中島 裕

Oryzae株式会社 代表取締役社長 中島 裕

中島 裕 プロフィール

2001年慶應義塾大学総合政策学部卒業。日本電気株式会社(NEC)にてSEを経験し、2005年~2013年まで株式会社ガイアックスにて代表執行役副社長として、年商数億円以上の事業を5つ以上立上げる等、グループ売上約10億円から40億円までの成長を牽引。2013年にアウトドアWeb予約のパイオニアとして実績も業界No.1の「そとあそび」創業者の山本と出会い、このサービスをもっと多くの人達に知ってもらい、利用してもらいたいと言う強い思いから、そとあそびへの参画を決意。2014年から代表取締役社長に就任。2016年株式会社アカツキへバイアウトし子会社へ。さらにサービスを成長させ、2018年7月バトンを託し同社を退社。新たなサービスを立ち上げるため起業家として再出発。

経営は僕がやる
だから大いに全国を駆け巡ってほしい

桐谷

まず、株式会社ガイアックスの代表執行副社長を退任されてから株式会社そとあそびの代表に就任するまでの経緯を教えていただけますか?

中島

ガイアックスを辞める際、次は自分が欲しいなと思うサービスをやりたいと思ってブレストを重ねていました。僕自身、休暇はアウトドアで自然のある場所によく行くのですが、アウトドアサービスを全国まとめて探せるサイトが無いな、せっかく面白いアクティビティがあるのに探しづらいなと感じた体験がありまして、それがちょうど事業を考えているタイミングだったのもあって、遊びに行くときにちゃんと探せるサイトを作るのはどうだろうか、と色々探していたらたまたま「そとあそび」というサイトがヒットしたんです。なんだあるじゃないか、と。

だた、2013年の当時はまだスマホのサイトも無く、PCサイトも2000年代前半に作られたような古いデザインサイトでした。すごく良いコンテンツを扱っていて文章も素敵なのに、ユーザーが見て利用するにはちょっとサービスとして惜しいという状態だったんです。それならばと、infoから問い合わせをして創業者の方にお会いしたところ、その場で意気投合してしまって。今後日本一のサービスとしてアウトドアをもっと世の中に普及していきたいという創業者の思いがあったので、そのために資本を使ったグロースも含めて一緒にやっていきましょうということで、とんとん拍子で。

創業者の山本は自分は経営向きじゃないと言っていたのでアウトドアの専門家としての取締役、経営は僕の方でやるというような区分けにして、僕がジョインしたタイミングで代表になりました。

桐谷

ビジネスアイデアを持っている創業者の方と、スケールへの知見や経験を持っていた中島さん、2人で役割分担をしたんですね。

中島

日本全国にあるアウトドアのいいサービスだけを厳選して紹介するというサービスなので、目利きができる人がいないと「そとあそび」は成立しない。それをできるのが、創業者でありアウトドアのガイドをしていた山本でした。彼はラフティングやホーストレッキング等、様々なアウトドアサービスのガイドを経験していたので、アウトドアの知見とネットワークがあったんです。ただ、どうすればインターネット上でお客さんを集客できるのか、何をしたらここからさらに伸ばしていけるのか、という点は得意ではなかった。

それなら、山本はアウトドア事業者さんとの強いパートナーシップや新規開拓を引き続き担当し、僕はそれ以外の人やお金の面などアウトドアコンテンツ以外の部分を全部やるから、大いに全国を駆け巡ってほしいと伝えて役割を分けてスタートしました。

oryzae株式会社 代表取締役社長 中島 裕

アウトドアサービスとして圧倒的No.1になるために
もう一段投資が必要だった

桐谷

中島さんは2016年に株式会社アカツキへバイアウトをされていますよね。

中島

最初からM&Aを考えていたわけではありませんでした。当初、B Dash Venturesの2号ファンドから2億円を出資頂いて、コンテンツを増やしたりグロースするためにすべきことをやっていたのですが、全国の素晴らしいアウトドアサービスを隈なく網羅し、もう一段高いマーケットで圧倒的にNo.1のポジションになるためには、もう一段投資が必要だねという話になったんです。

増資が必要で競合他社もいる中で、早く良い方向に進めて行くにはどうしたらいいんだと回っていたときに、たまたま同じタイミングでアカツキさんからお声がけをいただいて。
アカツキ代表の塩田さんと、山本も含めて、将来アカツキをこうしていきたい、「そとあそび」をこうしていきたいというお互いの思いを話し合って、目指しているところも一緒だとわかり、これだったら一緒に仕事できるという感覚を得ることができました。他にもお話をいただいていたところもあったのですが、エネルギーや波長が一番合うと感じたのがアカツキさんだったので、増資ではなくM&Aという形に落ち着きました。

桐谷

アカツキグループに入り子会社になってからはいかがでしたか?

中島

サービスとしてはおかげさまで順調に伸びていて、ほとんど人も辞めずに成長にコミットできていてよかったと感じています。メディアを作っていくのって実はかなり長期戦なんですよね。利益が海面に出るまでに時間がかかるので、お互いに思いを同じにしていないと投資が途中で止まってしまったりうまく進んでいけない。ただ、そこについてはアカツキさんに事前にお話ししていたのもあり、信じてくれた。
バックオフィスをはじめ、デザイナーさんやエンジニアさんなど、リソースも投下してくれてネット企業としてできる支援をかなりしてもらって、我々がグループ入りしたときはサポートスタッフ含めて20人くらいだったのが一気に50人くらいになりました。
誰がアカツキの人で、誰が「そとあそび」の人かわからないくらい机を並べて、「そとあそび」の思いにも共感して一緒にやってくれたので、サービスとしてもブラッシュアップされて成長も加速された印象を受けています。

何より良かったのが「そとあそび」単独だったらなかなか来てもらえないような人たちがジョインしてくれたことですね。オンラインゲームとは違って実際にどこかに出かけて体験するというライフエクスペリエンス事業をゲームが本業のアカツキが本気でやるんだ、アカツキがやるんだったら入りたい、ということで「そとあそび」単体やゲーム事業では行きづらいと思っていた優秀な人たちがたくさん来てくれました。

過去の経験から、中途採用市場は今の会社を辞めたいから転職しようという人が多いと感じているんですが、こんなにも熱意があって前向きな転職で、リーダー格で活躍してくれる人材が入社してくれることって本当にあるんだ、というのを感じましたし、「そとあそび」としても非常に助かりました。

oryzae株式会社 代表取締役社長 中島 裕

気持ちと気持ちの交換が人生を豊かにする
お祝い事のオプションサービスを作っていきたい

桐谷

今の時代は出資が受けやすかったり、IPOだけではなくM&Aのマーケットも広がり選択肢が増えていて様々な起業家のスタイルが生まれるのではと感じているのですが、中島さんはどう思われますか?

中島

僕らが新卒の時代は「こういうことをやりたい」と思った時に、就職という枠を出て自分で事業をやろうという選択肢は一般的ではなかったですが、今は実現しやすい状況になってきたと感じています。「こんなサービスがあったらいいのに」とアイデアを思いついた時には、既にもう何千人も同じ事を考えているっていう話ってよくありますよね。その中で一歩踏み出せるか踏み出せないかというところで、踏み出す人の数は今後かなり増えていくと思います。

起業して仮に上手くいかなかったとしても、その経験自体が本人の糧として評価してもらえて他のベンチャー企業で活躍しているケースもあるので、思いを形にしやすい時代になってきたなと感じています。

oryzae株式会社 代表取締役社長 中島 裕
桐谷

中島さんご自身が今後やっていきたいサービスはありますか?

中島

アウトドアでガイドさんと一緒にその場・時間を過ごすと、彼らの人間力やエネルギーがすごくてめちゃくちゃ元気をもらえるんですよね。彼らは就職活動とかはしていなくて、私は馬が好き、スキューバダイビングが好き、という気持ちをそのままにガイドとして生きている。好きなことを仕事にしているのでそこにお客さんが来てくれたらもちろん嬉しいですよね。けどどうやって集客すればいいのかわからない。お客さんもそこに行けばエネルギーがもらえるし楽しい、でもそんなサービスがあったなんて知らなかった、知っていたら行きたかったのに、となる。お互いが出会えるきっかけが無いんです。この両者を繋ぐのが「そとあそび」であり、この存在価値ってすごく高いと思うんですよね。

そんな「そとあそび」への思いやアカツキで感じたエンタテイメント性の経験から、人の心がわくわく踊るような瞬間、気持ちと気持ちの交換が人生を豊かにすると考えていて。今考えているのは「お祝い事のオプションサービス」です。

例えば主催者側に立つと、友人の誕生日会や法人の周年祭、内定者懇親会など場はなんであれ、せっかく開催するのだから「自分のためにこんなにやってくれてありがとう」ともっと感じてもらえたらいいなと思いますよね。楽しんでもらえるために色々準備するわけですが、マジシャンやバイオリニストとか会場を装飾してくれるような方達って、趣味半分の副業でやっていたり細々とやっている方が多いんです。そしてそういう方達と出会う場って無かったりする。もっとそういうサービスがあることを知れて気軽に頼むことができれば、お祝いの場も華やかになるし喜んでもらえるし、ホスト側もゲスト側も嬉しいですよね。お祝い事のサービスを提供している人たちと、その場をいいものにしたいと思っている人たちを繋ぐサービス、これって「そとあそび」とすごく似ているなと思っていて。今後は、こういったサービスをやっていきたいと考えています。

インタビュアー 桐谷晃司

1964 年大阪府生まれ。関西大学を卒業し1991年人材コンサルティング会社の創業に始まり、3度の起業、1度の倒産、2度の事業売却を経験。2001年にインターネット関連会社・デジパ株式会社を創業し、社員10名以上が起業するプロ集団に。
2010年より南房総にNPO法人あわ地球村を設立し「半農半起業家」の東京との二拠点生活を開始。2018年スタートアップ支援を目的にスタートアップスクエア(株)設立。著書に「検索せよ、そして動き出せ」「いちばんやさしいWebマネジメント教本」

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